精神科、統合失調症、メンタルヘルス、うつ病、心療内科

大うつ病 診断基準 口語にしてみた

うつ病診断基準

以下の症状のうち、少なくとも1つある。
1.抑うつ気分
2.興味または喜びの喪失
さらに、以下の症状を併せて、合計で5つ以上が認められる。
3.食欲の減退あるいは増加、体重の減少あるいは増加
4.不眠あるいは睡眠過多
5.精神運動性の焦燥または制止(沈滞)
6.易疲労感または気力の減退
7.無価値感または過剰(不適切)な罪責感
8.思考力や集中力の減退または決断困難
9.死についての反復思考、自殺念慮、自殺企図
上記症状がほとんど1日中、ほとんど毎日あり2週間にわたっている症状のために著しい苦痛または社会的、職業的、または他の重要な領域における機能障害を引き起こしている。これらの症状は一般身体疾患や物質依存(薬物またはアルコールなど)では説明できない。

 

うつ病 診断基準 口語 

以下の症状の2つのうち少なくとも1つがある。
1:気分が落ち込む。
2:興味とか喜びがなくなる。
さらに、以下の症状のうち5つ以上必要。
3:食欲がなくなる。食欲が増える場合もある。痩せすぎ、太りすぎになる。
4:寝れなくなる。寝すぎる。
5:意味なく焦る。思考力がなくなる。
6:疲れやすく、やる気がなくなる。
7:自分に価値がないと思いこむ。必要以上に自分を責める。
8:思考力がなくなる。集中力がなくなる。決断できなくなる。
9:死にたくなる。

症状が毎日あり2週間以上続く。苦痛が強く、日常生活や仕事に影響が出ている。身体疾患、薬、アル中による抑うつ状態はうつ病ではありません。

 

うつ病の最近の傾向

巷で言われる真面目で責任感がある、といった性格の人たちがうつ病になりやすい、って言われているけど、最近はそういった典型的な人はほとんど見ません。以下に説明する「うつ病もどき」「新型うつ」「非定型うつ」が多くなってきて、精神科に訪れる人たちの7割くらいは「うつ病もどき」「新型うつ」「非定型うつ」です。「うつ病もどき」「新型うつ」「非定型うつ」は全て同じ意味で、医学用語ではありません。マスコミが揶揄した表現で、マスコミによって作られた言葉だと思ってもらって大丈夫。

 

うつ病もどき、新型うつ、非定型うつ、とは

これまでの典型的なうつ病といえば「責任感が強い」「真面目」「自責的」っていう印象だけど、「新型うつ」「非定型うつ」「うつ病もどき」は全く逆で「責任感がない」「不真面目で周囲に迷惑かける」「他責的(他の奴が悪いと言うこと)」「自分の好きなことだとテンションがあがり気分の波がある」というのが特徴。

「新型うつ」「非定型うつ」は医学用語ではなく、「うつ病もどき」を揶揄した言い方。マスコミが勝手に作り出した言葉だと思ってもらっていい。「うつ病もどき」「新型うつ」「非定型うつ」は全て同じ意味です。

うつ病もどき」「新型うつ」「非定型うつ」と「本物のうつ病」の見分けには少し経験が必要です。経験がある人が見ればうつ病うつ病もどきはほとんど分かってくる。数百人診れば区別できる嗅覚は身についていきます。うつ病は話を数分聞いて、本人の出すオーラを診ればだいたい分かってきます。

オカマか本物の女子か見分けるくらいだと思ってもらえればいいかな。そんなに難しくないでしょ。ある程度、症例を積めばほとんど分かるようになってくる。

 

若い人達のうつ病の傾向

若い人達の落ち込みはほぼうつ病ではありません。うつ病もどきです。20代でうつ病と診断されて紹介して受診に来た患者のほぼ100%は「うつ病もどき」「新型うつ」「非定型うつ」です。

「責任感がない」「不真面目で周囲に迷惑かける」「他責的(他の奴が悪いと言うこと)」「自分の好きなことだとテンションがあがり気分の波がある」という症状はありませんか?ふりかえってみてください。

「新型うつ」「非定型うつ」「うつ病もどき」には薬は効きません。自分の性格を直して、自分に落ち度があることに気づき、どう直せば次に生かせるのか考えることが大事。他人が悪い、という思い込みから脱して、まずは自分の言動をどう直すか直視しましょう。

 

中年のうつ病の傾向

中年の人たちの落ち込みの場合は、本物のうつ病の可能性は半々。半分は「うつ病もどき」「新型うつ」「非定型うつ」。それと、もうひとつ注意しなければいけないのは、本物のうつ病と診断された中に、躁うつ病が紛れ込んでいることがあるから注意が必要。躁うつ病は、躁状態抑うつ状態を繰り返す病気です。

今は気分が落ち込んで抑うつ状態かもしれないけど、過去に躁状態になっていないか思い返してみましょう。躁状態というのは気分がアゲアゲな状態のことを言います。たとえば、ひたすらしゃべりまくる、睡眠時間が少なくてもいい、仕事に異様に熱心に取り組む、性欲が増す、買い物をしまくる、、、などがある。

 

ジジ、ババのうつ病の傾向

ジジ、ババで気分が落ち込む場合はうつ病の可能性が高い。

ただ、ジジ、ババで気をつけなければいけないのは本人に悪気はないけれど、嘘を言っている可能性があるから注意が必要。「ご飯が全然食べれない」「全然寝れない」とか言っていても体重を量ると1カ月前の診察より体重が増えていたり、睡眠の検査をすると床に就いてから10分で睡眠状態に落ちてたりする。本人に悪気はないんだろうけど、「ご飯が全然食べれない」つもり、「全然寝れない」つもり、を見破らなければ過剰診断になるから要注意。

あと、「最近元気が出なくて横になってばかり」と言う人いるけど、80歳のジジ、ババが20代の時と同じくらい元気だったら逆にビックリするから。それは「抑うつ状態」とか「気力の異常な減退」ではなくて、「自然な衰え」と言うんですよ。ジジ、ババは疲れやすいのが当たり前。若いころの元気とは比べるのはやめてください。

ジジ、ババで本物のうつ病であっても、他の疾患も合併している可能性があるから、それも考えなければいけないから注意が必要です。例えば、抑うつ状態に、認知症、身体疾患が合併しているということもよくある。それを見逃すと治療法を誤ってしまう。


治療

マジのうつ病の場合は薬物療法が必要。薬の効果が出やすいです。

うつ病もどきの場合は薬はほとんど効きません。薬をいろいろ試したけど症状が良くならない、いろいろな病院にかかったけど良くならない、そういった場合にはうつ病もどきの可能性が高いです。少し自分を振り返ってみましょう。だいたい自分が悪いことが多いです。人のせいにしてませんか?感謝が足りなくないですか?もっと欲しいもっと欲しいになってませんか?人に頼ってばかりではありませんか?自分を変えずに他人を変えようとばかりしてませんか?特に20代、30代前半の自称うつ病の人たち!ほとんどはうつ病もどきですから。

ほんまもんのうつ病での薬物治療で大切なことは単剤治療です。何種類もの薬を使うのは良くないと言われています。ただし睡眠薬は別途使う必要があるので、うつ病に対する薬を1種類、睡眠薬を1種類~数種類=数種類の薬であればOK。1種類のうつ病の薬で効かなければ、他の種類のうつ病の薬を使う。しっかり効果が出るまでの用量まで増やすことが大事です。

ただし、例外のないルールはない、です。複数種類のうつ病の薬を併用する必要がある場合もあります。重症のうつ病の場合はうつ病の薬を数種類併用しなければいけないことがある。精神科にくる人たちは極端な人がたまにいるので、たくさんの種類の薬を使う医者は駄目だ!という人がいるのですが、「例外のないルールはない」この言葉は心に刻み込んでおいてください。

薬がどうしても効かない、あるいは食事を一口も摂らない状態が数週間続く、など緊急性がある場合は頭に電気ショックをすることもある。電気ショックって聞くとビックリする人がいるかもしれないけど、大丈夫。麻酔をしてしっかり寝ている状態で電気ショックをかけるから痛くはない。薬より逆に副作用が少ないことがあり、安全なケースがあるから、電気ショックと聞いただけで拒絶しないように。

心理療法とかカウンセリングとかは女子ウケがいい。女子はとにかく「カウンセリング」「心理教育」「認知行動療法」とかいうワードに食いつく。ただ、「カウンセリング」「心理教育」「認知行動療法」の効果は限定的。気休め程度と思ってもらえればいい。費用対効果は悪い。だって、性格とか考え方を変えるわけでしょ。そんなに性格とか考え方って変わらないから。そんなにすぐ性格変えられたら苦労しませんよ。お金がかかるわりには効果は限定的。お金に余裕がある場合はどうぞ。

 

具体例

1:日本国籍が欲しくて「全然ご飯が食べれません」という中国人
2:「私は既に死んでいる」ケンシロウのような発言をするばあさん
3:

精神科医は自殺を防げるか

日本の自殺者数推移

f:id:chintaizumai:20180219224734p:plain

日本の自殺者数は年間3万人を超えたと言われ、ストレス社会が叫ばれたが、実は2003年の自殺者数32109人をピークにして直近10年間は現象傾向にある。2010年には年間自殺者数は3万人を切り、2010年:29554人、2011年:28896人、2012年:26433人、2013年:26063人、2014年:24417人、2015年:23152人、2016年:21897人と推移している。日本人は真面目で根を詰める性格で、社会にストレスが充満すればするほど自殺者数が増えていると勘違いしがちだ。真実は、その逆で自殺者数は減少傾向にあるのだ。1960年代の自殺者数は年間14000人程度だったので、それに比べれば依然高いが、それでも改善傾向にある。日本のメンタル環境はそれほど悲観するものではないのだろう。

 

精神科医は自殺を防げるか

f:id:chintaizumai:20180219220647p:plain

精神科医として働いていて、とても気になるのが我々精神科医が自殺者を救えているのか、という疑問だ。上の図は青線が自殺者数、赤線が精神科医数の推移を示している。精神科医数と自殺者数に明らかな相関関係がない。精神科医数を増やしたからといって自殺者数に影響はしない。我々精神科医は臨床の現場で悪戦苦闘しながら自殺者と対峙している。時には自殺者の暗いオーラに飲み込まれそうになりながら必死に神経をすり減らして目の前の一人一人の自殺をしようとしている人達を助けてきたつもりでいた。しかし、統計上は自殺者数と精神科医数は相関しないため、我々臨床の現場での自殺を止めさせようとしている努力は微々たるもので、自殺したい人間は究極的に自殺してしまう、、、そんなことを伺わせる結果になっている。残念だが我々精神科医の力は弱い灯のようなものなのだろう。

 

自殺者数を減らすのは経済だ!

f:id:chintaizumai:20180219220627p:plain

では自殺者を自殺から救うものは何なのか、、、。それは「お金」だ。上図をみてもらいたい。青線は自殺者数、赤線は完全失業率だ。ピッタリと相関していることが分かる。完全失業率が低ければ自殺者数も減る。完全失業率が高ければ自殺者数も増える。つまり、自殺者を救うものは「安定した雇用」という経済論理なのだ。

精神科の臨床の現場をやっていると休職者、離職者、失業者の自殺率の高さをヒシヒシと感じる。日本人全体で考えると自殺率というのは0.3%程度になる。1000人目の前にいれば、そのうちの3人が自殺する。しかし、休職者・離職者・失業者になると自殺率がグンと高くなる。日々、自分が接している患者達で言えば約1~3%程度と考えていい。自殺リスクは10倍程度に上がる。1000人目の前にいれば約10人~30人が自殺する。

我々精神科医は日々「自殺者エリート予備群」と向き合っているせいか、「世の中にはこんなにも死にたい人がたくさんいるのか!!」とビックリしている。しかし、実際は経済が良くなれば「自殺エリート予備群」が減り、それに伴い自殺者数も減る。逆もしかりなり。

自殺者数を本気で減らしたければ精神科医を増やすのではなく、経済を良くする方が早道のようだ。

生活保護は抜けられない沼みたいなもの

生活保護受給者数は年々増加傾向

f:id:chintaizumai:20180213220707p:plain

1992年(平成4年)頃に生活保護受給世帯が585972世帯になり、1995年(平成7年)頃に生活保護受給者数は882229人となっている。そこを底にして、以降増加傾向にある。2014年(平成26年)には、1612340世帯、2165895人となって1990年代に比べて約2.5倍に増加している。平成28年、平成29年とピークアウトして、数万人程度、若干減少しているが、高齢者がどんどん増えているので、今後生活保護の増加に歯止めはきかない。特に単身高齢者の生活保護受給者数の増加が極端に増加している。

 

生活保護は一度受給したら辞めれるのか

生活保護受給し始めたら、受給を辞めて自立できるのか?答えはNOだ。現在、生活保護から脱出している人間は2014年(平成26年度)時点で、年間2万人、年間1万7千世帯だ。年間に1%弱が生活保護から脱出していることになる。

f:id:chintaizumai:20180214211048p:plain

ただし生活保護からの脱出経路だが、35.2%が死亡、8.3%が失踪となっている。働き収入のアップは18.8%など、まともな理由で生活保護を脱出している人は3割にも満たなくなっている。つまり、目の前で生活保護を受給している人のうち、生活保護から脱出することができるのは100人に1人で、その1人のほとんどは死ぬか、失踪するかで生活保護受給を受け取らなくなるということだ。

生活保護という甘い汁に一度はまると、死ぬ以外で脱出することはほぼ不可能な状態なのだ。

 

大量発生!精神病生活保護

我々精神科医は残念ながら生活保護受給の手続きを進めるために行政の人たちと連絡を取り合うことがある。精神病を患った人たちの中には生活保護を受給するのが妥当と考えられる人もいるが、なかには「働け!!」と言いたくなるような人がいるのは事実だ。肌感覚で言えば正当な理由で生活保護を受給している人たちは私が関わっている精神科患者のうち2割程度な気がする。多少の精神症状の悪化を許容さえすれば、8割くらいの精神科患者は働けるし「文句言ってないで働け!!」と言いたくなる。無理やり働かせて自殺する人は数%くらい出てくるかもしれないが、経済効果を見れば精神病患者の生活保護受給の基準を少しは厳しくすればいいんじゃないか、と思ってしまう。あるいは生活保護をタダであげるのではなく、公務員として全員雇って給料として生活保護費分をあげて、簡単な仕事でもいいからやらせたらいいんじゃないかと思っている。もちろん、全身麻痺とか身体疾患の人たちでどうしても働けない人たちは生活保護をもらっていいと思う。

朝の満員電車に乗っているサラリーマンなんか見てたら死んだような顔をしている人って沢山いるし、それくらい当たり前な気がする。精神科患者の中には「この間、久しぶりに朝電車に乗ったんですけど、みんな疲れきった顔してますね~。」なんて涼しげに言っている患者がいた。そう言っている患者は生活保護受給者だ。「お前の生活保護費は、そういった疲れきったサラリーマンの給料から出されてるんだぞ!自覚しろ!!」ともう少しで言いそうになった。彼はせっせせっせと宗教団体に生活保護のお金をお布施していた。

 

イムリミットは3年以内

f:id:chintaizumai:20180214212738p:plain

上記生活保護受給を止めた人がどれくらいの期間、生活保護を受給していたかという図だ。生活保護受給を辞める人たちに限ると、生活保護受給期間が3年未満の人たちが6割を占めている。生活保護受給者の人たちの中には10年以上受給している人たちがザラにいるのに対して、生活保護から脱出できる人たちは3年以内の受給にとどまっていることが多い。

生活保護という甘い汁から脱出することができるのは、受給期間が3年以内の受給者に現実的に限られている。ちなみに精神科医をしている私自身、生活保護からまともな理由で受給停止になっている人を見たことがない。一度受給したら抜け出さない、抜け出せない仕組みになっている。

働いたら働いた分、生活保護費が減らされて手元に残る金額は変わらないのだから、変な話、まさに「働いたら負け」という状態になっている。生活保護受給者でも働いたら、働いた分、手元に残るお金が残るようにして、働くことで報酬を得ることができる、お金を稼ぐことができるんだ!ということを体に覚えこませる必要がある。働いてお金を得る喜び、を知らない限り、生活保護から脱出する人はどんどん減ってくる。

高齢者が生活保護になってしまう理由

生活保護世帯のうち約4割が高齢者世帯

精神科病院で働くようになって生活保護受給者をたくさん診るようになった。精神科病院で働く前までは総合病院で研修医をしていたので生活保護受給者を診る機会は月に数回あった程度だった。

総合病院では、「生活保護」という理由だけで診察室の裏側で看護婦などが「あの人生活保護なんだって。みっともないよね。」とか言っていた。私はそれどころではなく、目の前で起きている症状をどう治療すればいいのかで一杯一杯だったので、生活保護だからどうのこうの、などと余分なことに頭をまわすほど余裕がなかった。

精神科病院で働いていると1日数人は生活保護受給者を診ることになる。彼らのほとんどは怠け者?と感じてしまうほど横暴でハチャメチャな人が多い。そういった人たちを見ていて、生活保護=怠け者!!けしからん!!なんて思うようになった。それが生活保護、貧困に興味を持つようになったキッカケだった。

生活保護について調べてみると実際は生活保護受給世帯の約4割が高齢者世帯であると知って、生活保護受給者だからと言って怠け者ではないということに気付かされた。平成23年の数字でみると、149.2万世帯の生活保護受給世帯のうち高齢者世帯は63.6万世帯にもなる。

f:id:chintaizumai:20180212211510p:plain

高齢者になってまでも貯金はなかったのか!!何故家計をやりくりしなかったのか!!という方々もいると思う。私自身は20代後半頃からお金は大事だ!ということに気づいて資産管理をしっかりするようになったし、日々のお金の使い方にも神経を使うようになった。

しかし、世間をみていると結婚して数人子供を産むようになってから資産管理、お金のやりくりをしっかり考える人達が多いように感じる。40代前後の頃から考えるようになるのだろう。でも実は40代前後からお金のことを真剣に考えて貯金を始めても遅いのだ。貯金ゼロならまだしも家のローンがあって借金が数千万円ある、、、なんてこともザラで目があてられない状態になっている。

高齢者世帯の貯金額

f:id:chintaizumai:20180212213000p:plain

上は平成29年総務省から発表された高齢者世帯の貯蓄額を示した図です。右にいけばいくほど貯蓄額が高くなっていきます。縦軸は世帯数です。4000万円以上の貯蓄額がある世帯は12.6%もいることにもビックリですが、貯蓄の中央値が1064万円であることに注目する必要があります。つまり、全高齢者世帯の半分が貯蓄額が1064万円以下ということになる。

 

高齢者世帯の年金受給額

夫:自営業、妻:専業主婦:月々年金110000円

夫:サラリーマン、妻:専業主婦:月々年金260000円

夫:サラリーマン、妻:サラリーマン:410000円

 

国民基礎年金の平均受給額は55000円/人。厚生年金の平均受給額は150000円/人。もし夫が自営業で妻が専業主婦であれば妻55000円+夫55000円=110000円になる。もし夫がサラリーマンとして働いていて妻が専業主婦の場合であれば夫婦で妻55000円+夫205000円=260000円となる。夫婦サラリーマンとして共働きであれば妻205000円+夫205000円=410000円となる。

 

高齢者の月々の生活費は

高齢夫婦世帯の平均支出月額(万円)

直接費・社会保障費:3.2
交際費など:5.9
教養・娯楽:2.6
交通・通信費:2.7
保険医療:1.5
被服・履物:0.7
家具・家事用品:0.9
光熱・水道:2.0
住居:1.8
食料:6.2
合計:27.5

高齢者夫婦世帯の月々平均生活費は27.5万円程度ということが総務省の家計調査報告書で発表されている。

 

高齢者貯蓄額が何歳で尽きるか

夫:自営業、妻:専業主婦:5年4カ月後(70歳)になくなる。

夫:サラリーマン、妻:専業主婦:59年後(124歳)になくなる。

夫:サラリーマン、妻:サラリーマン:生き続けるだけ貯蓄額が増える。

貯蓄額が中央値の1064万円として月々の生活費を27.5万円とした場合の計算です。夫:自営業、妻:専業主婦の場合は悲惨ですね。70歳で貯蓄が尽きることになります。平成23年時点で高齢者世帯は958万世帯があり、生活保護を受給している高齢者世帯が63.6万世帯なので、高齢者世帯の約6.6%が生活保護を受給していることになります。夫:自営業、妻:専業主婦というケースは十分ありえるので、6.6%が生活保護受給するのは妥当かと思います。

生活保護受給したくない!!70歳で懸命に働くばあちゃん

脳梗塞の後遺症で認知症のじいちゃんを診ることになりました。怒りっぽくなり娘や妻を怒鳴りつけ馬乗りになって殴るようになったそう。認知症のジジィ・ババァの中には「怒りっぽくなる」という方もいる。夜間に傷だらけになって、ばあちゃん、娘が認知症のジジィを連れてきた。「わざわざ夜間に来るんじゃねえよ。次の日の日中に落ち着いてから来ればいいだろ。しかも警察まで呼びやがって。何様のつもりだ、こいつら。」とか思いながら眠たい思いをしながら初めて診察した。

入院日数も1カ月を超える頃に、殴り合いのキッカケとして70歳にもなって働くばあちゃんを気遣って、「もう働くな!生活保護をもらえばいいだろ!」と言って認知症のジジィが怒鳴りつけたのがあったのをばあちゃんから聞いた。私はばあちゃんに「それなら仕事を辞めて生活保護を受給したらいいのではないですか。仕事も大変でしょう。」と言った。私自身、仕事が大嫌いなので、ばあちゃんが「そうですね。生活保護をもらって、ゆっくりでもします。」とでも言うのかな、と思っていたのだが、ばあちゃんは「働くことが生きがいなんです。働けるうちは働いて生活保護は最後の最後にとっておきます。人様の世話になるのは、元気なうちはまだ嫌です。」と答えた。「働くことが生きがいなんです。」とキッパリ言ったばあちゃんにビックリした。

結局は認知症のジイチャンには抑肝散という興奮を鎮める漢方薬と、デパケンという興奮を鎮める薬(てんかん、けいれんにも使ったりする)を内服してもらい、退院してもらうこととなった。ばあちゃんが働くことはジイチャンに許してもらった。私を交えてした面談で渋々だがジイチャンは「分かった。」と言っていた。

高齢者になるまでに計画的に貯めておけ!言い分は分かるけれど。

きちんと年金、生活費、医療費、介護費用など考えて貯蓄をしておくべきだ!!という人たちもいるのは分かる。しかし、こういった不出来なジジイを持ったばあちゃんを見ていると、全てが全て自己責任という言い分はどうなのかなあ、と思ってしまう。

もちろん20代、30代、40代で体が動くのに働かないで精神科に来て生活保護を受給している奴らの3割くらいは、クソなのだけれど、高齢者で生活保護受給する人達はみんながみんなクソとも思えない。

年収300万円が当たり前の時代で、お金の大事さ、貯蓄をしなければいけない、と気づくのが遅く、40代から貯蓄を始めても、とてもじゃないけれど1000万円、2000万円貯めるのは難しい。しかも不動産屋にあおられて数千万円の家のローンを組まされたら目を当てられない。

こういった真面目に生きているばあちゃんを見ると全てが全て自己責任というのはどうかな、と思ってしまう。金を貯めず、自営業でパッパラパッパラ浪費して家族をぶん殴る認知症のジジイは思わず「死ね」と思ってしまうのだが。ばあちゃんは一生懸命働いて、どうしても働けなければ生活保護をもらってゆっくり体を休めて欲しいと思ってしまう。

家族をぶん殴り怒鳴りつけて、精神科病院に入院した、認知症のジジイは何も悪びれる様子もなく「なんでワシは入院しているんだ」「なんで薬を飲まなければいけんのだ」「退院はいつだ」「お前に診察される筋合いはない」などと言って退院していったが。認知症に伴う怒りっぽさが落ち着くまで、退院後数カ月間くらい、私の外来に通うように言って退院していったが、なんの悪びれてる様子がない、クソジジイの様子をみていると退院して、私のところに通院することはないだろう。

ああ、可哀そうなばあちゃん。駄目な夫を持って可哀そうだなあ。体壊さないで頑張って働いてくれよ。

適応障害の診断基準や治療方法を精神科医が口語訳してみた

適応障害 診断基準

1:はっきりと確認できる大きなストレス、及び継続的、反復的にかかり続けるストレスが発症の原因であり、そのストレスを受けてから3か月以内(ICD10では1か月以内)に情緒面、行動面で症状が発生すること。

2:ストレス因子と接した時に起きる予測を超えた苦痛の反応もしくは、社会生活、職業・学業的機能において著しい障害が起きること。

3:不安障害や気分障害うつ病など他の精神障害が原因ではないこと。

4:ストレス因子が排除された場合、半年以内に症状がなくなること。

5:ストレス因子が無くなった後も半年以上症状が続く場合は、他のストレス障害PTSDや分類不能の重度のストレス障害)や特定不能の不安障害などを考慮する必要がある。ただし、ICD10の場合は、遷延性抑うつ反応の場合は最長2年間持続するとされている。

6:また、症状の持続時間が6か月以内のものを急性、6か月以上のものを慢性と呼ぶ。慢性の場合は継続的なストレスが続いている場合に適用される(たとえば、周りに犯罪が多発する場所に住んでいる。裁判に巻き込まれるなど)。

 

イヤイヤ病

1:すげー嫌な奴と会う、会社に行く、働きに行く、嫌なママ友とランチに行く、など嫌なことと直面すると3カ月以内にソッコー苦痛を感じる。しかも、それが反復的に繰り返されると、さらにヤバくなる。

2:嫌がっていることと接すると、めちゃくちゃ敏感に反応する。嫌な奴に近づくと蕁麻疹が出たり、会社行くと意識がぶっ飛んだり、とにかく異常なほどの現象が起きる。

3:本物のうつ病、不安の病気は除く。

4:ストレスの原因から解放されると6カ月以内にすぐに良くなる。会社を辞めた途端元気になったりする。会社にいる間はメッチャクチャ落ち込むんだけど、退社すると元気に趣味に没頭できる。嫌いな奴と離れると安堵感がハンパない。

5:嫌なことから離れて半年たっても、精神状態おかしい場合は他の精神病を疑ってね。

6:症状が6カ月以内のものを急性という。6カ月以上のものを慢性という。自宅に帰ると嫌な嫁の顔を見なければいけない、辞めたいけど会社行かなきゃいけない、など継続的に嫌なことと接しなければいけない場合は6カ月を超えてもイヤイヤ病でいいよ。

 

具体例

具体例1:会社行くと意識ぶっとび子ちゃん

20代後半女性。希望の公務員試験に落ちてしまい、公務員になれず、嫌々新卒で入社した中小企業を2年間で退社。ちなみに公務員になりたい理由は「安定しているから」。その後、生活をつなぐために他の中小企業に2年間働く。その間も公務員の求人募集をネットで探す。たまたま見つけた旧公務員職場を見つけて、「受かるはずないか」と半ば諦め気分で応募すると見事採用された。昔は県所属の機関だったそうですが独立行政法人化して成果を求められるようになってきていました。2倍も3倍も厳しくなったわけではありませんが、20代後半女子の上司の話を聞くと少しずつ成果を求められ仕事量が増えていっている様子でした。

20代後半女子は4月入社となり仕事を始めるが元々いた職員と波長が合わず人間関係でギクシャクしていた。仕事は9時30分から17時まで。残業はほとんどなし。土日休日は基本的に休みだが月1回程度土曜日出勤する必要がありました。20代後半女子は夏頃から疲れが出始めて精神的にも追い詰められていきました。出社すると意識を失い、周囲の同僚が声をかけても全く反応しない症状が出てきました。一番最初に意識を失った時は周りはビックリして救急車を呼んだ。近くの総合病院に救急搬送され脳外科医に診察され検査をするが異常なし。メンタルからくる症状だろう、と言われ精神科に紹介受診となりました。

精神科病院でも出来る範囲で検査をしたがやはり身体的疾患はなかった。経緯を聞いて「解離性障害(ヒステリー発作)」「適応障害(イヤイヤ病)」と診断しました。解離性障害(ヒステリー発作)は難しい名前で分かりづらいが簡単にいうと「意識を失ったふり」をしていると言えば分かりやすいだろう。20代後半はイヤイヤ病、意識を失ったふり、をしているのだ。普通の人、職場の人からみたらエライ迷惑だが本人は「死にたい」と言いながら私の目の前で何度も泣いていた。リストカットも何回か繰り返していた。

解離性障害(ヒステリー発作)」「適応障害(イヤイヤ病)」と診断してからは会社で上手くあしらわれるようになり、「意識を失ったふり」をして倒れるたびに、バケツリレーのように数人の職場の人たちの手で休養室に放り込まれるようになりました。ちなみに「解離性障害(ヒステリー発作)」になった際は放っておいて安静にしておけば1時間くらいで良くなります。あまり構って仕事の時間を奪われてもしょうがないので、完全放置で放っておくのが最善です。

すぐ辞めればすぐに精神症状は良くなるにもかかわらず、本人は「公務員」というポジションを失なくたいのかしがみついていました。試験雇用期間で「意識を失ったふり」を起こしてしまい、正社員になることはできず、試験雇用期間が延期、延期、延期となっていました。

正社員ではないので休職をとることができず、私の病院に一度入院して、入院しながら会社に通勤していました。が、とうとうストレスが我慢を超えて再度「意識を失ったふり」をしてしまいました。それが最後になり総務課部長が病院にまで来て本人にクビを宣告。そのときに何故か精神科医である私も付き合わされてしまいました。クビを宣告された瞬間、意識ぶっ飛び子ちゃんは病棟全体に響き渡るような声で大声で泣き叫びならがら床に泣き崩れました。そこからはいくら声をかけても泣き叫ぶだけで無為に時間が過ぎていきました。会社の人達に時間をとらせては申し訳ないので、会社の人たちは15分くらいで帰ってもらいました。私は何故か泣き叫ぶ意識ぶっ飛び子ちゃんに付き合わされ、1時間くらい本人を慰めたり、勇気付けたりするような言葉を投げかけたのですが、彼女は泣き続けていました。最後は看護婦に脇を持たれて部屋に戻って行きました。その間も私のPHSは鳴り続け仕事が着々と溜まっていきました。彼女がいなくなってから仕事に戻り「先生遅いですよ。なんで早く来てくれなかったんですか!!」と何も知らない看護婦から言われ謝っていました。

その後、意識ぶっ飛び子ちゃんは離婚してしばらく会っていなかった父親に経済的援助をもらう約束をとりつけ、退院していきました。バイトで食いつないで、次の正社員の職を探していきますと言葉を残して意識ぶっ飛び子ちゃんは退院していきました。退院後は意識ぶっ飛び子ちゃんの家の近くの精神科クリニックに通院しているようです。

 

具体例2:学生時代の先公が悪いんだ!なんでも人のせい男

20代後半男性。

具体例3:嫌いな姉が毎日家に来て怒鳴り散らされる!可哀そうなオバサン

ふぁおいyへぷうぇ

具体例4:仕事が辛い!でも嫁は金のことばかり

40代男性。妻と一緒に精神科病院に紹介受診されてきました。精神科クリニックの先生に精神科病院にある復職支援プログラムを紹介されたそう。

警察で企画部に異動になり人間関係に合わず部下を指導しなければいけない立場になって気持が落ち込むようになったそう。

私の顔を見るなり妻に「あそこの精神科クリニックの先生に薬を出されたんだけど全く良くならない」「あそこの先生はよくない」「あなたはどう思われますか」と立て続けに問い詰められました。話を聞いて頭の中で「適応障害(イヤイヤ病)」の診断を下しながら何て言えばいいのかなあと考えを巡らせていました。職場におらず、家にいるときは寝れているし食事もとれてるし、妻の観点ではいたって元気そう、とのことでした。状況依存的に気分の浮き沈みがあることから、うつ病は否定的と考えていました。

イヤイヤ病であれば、そりゃあ薬効かないだろうなあと思い、つい「薬は効きにくいでしょうねえ」とつい口に出してしまいました。それを聞いてムッとした妻は「ところで復職支援プログラムはどうなんですか!?効くんですか?仕事に戻れるんですか?」と矢継ぎ早に聞いてきました。「復職支援プログラムも効果がない、とは言えませんが効果も限定的です。それよりも旦那さんはすごい辛いんですよね。休職の期限も迫ってきてどうしても職場に戻れない場合は仕事を辞めて変えられるのも一つの手かと思います。」と正直な考えを言ったところ、ますます妻の表情は悪くなり「そんなことできません!!家のローン3000万円もあるし、子供2人いてお金がもっと必要になってくるんです。辞めるなんてありえません。」私は「お金はなんとかなると思いますよ。それより、たった一つしかない旦那さんの健康はもっと大事ですよ。旦那さんはどう思いますか。」と夫に気持を聞いてみました。夫は苦しそうに「妻の言う通りです。私が職場に戻らなければいけませんよね、、、。」と言っていました。

復職支援プログラムのプログラム内容、復職率、復職後の経過の概要を説明して、その日の診察は終わりました。「もし復職支援プログラムに興味があるようであれば再度当院に受診してください」と言いましたが、その後私のところに受診することはありませんでした。

 

治療

嫌なことから離れましょう。離れればすぐに良くなります。家のローンや、子供の教育費とかがあって会社を辞めれないとか、離れられない場合は我慢しましょう。心理療法とかカウンセリングとかは気休めです。女子とか大好きそうだけど。1時間1万円とか高い代金払って行くならどうぞ。認知行動療法とかってカッコいい名前ついているけど、心理療法の一種です。効果はあまり期待しないで。薬とかは効きません。精神科医うつ病の薬とか出されるかもしれないけど、医者も「効かないだろうなぁ」と思って出してます。欲しがるからしょうがないんだよね。睡眠薬は効くから寝れない人は飲んでね。まずはグッスリ眠ることが大事だよ。寝れないのにカウンセリングとか行っても本末転倒だよ。

生活保護モンスター患者 「こっちは金払ってるんだよ!!」←いや。一銭も払ってねえ!

税金で賄われている活保護費

生活保護者は2014年時点で約217万人いる。血税である3.8兆円が支出され、そのうち医療費が1.8兆円となっている。生活保護者は医療費が無料なのだ。

 

 

日々怒鳴られる精神科医

精神科医というのは患者の話を聞かなければいけない。患者は手加減なく辛さや悲しみ、悔しみ、不平、不満をぶちまけてくる。

 

「死にたい」「寝れない」「どうしてダメなことばかり起こるのか」負のオーラを全身にまといながら次から次へと言ってくる。まあよくこんなに不平を言えるもんだと感心する。死にたいのはこっちだよと突っ込みたくなる。

 

心身ともに好調であれば「大変でしたね」「辛かったでしょう」「次はきっとうまくいくよ」「あなたは悪くないよ」と患者が望む言葉をかけてあげることができる。

 

ただ精神科医といえど一人の人間。寝不足だったり忙しい時だったりイライラしていたりしているとついつい上の空で返事をしてしまう。少しでも意にそぐわないことを言って逆鱗に触れてしまうと怒鳴られたりするから厄介だ。

 

それまで人に怒鳴られた経験はなかったのだけれど精神科医になって数ヵ月に一度は怒鳴られるようになった。

 

 

ああ本当に死にたい。

 

 

「こっちは金払ってるんだよ!!」

そんなこんなでヤヤコシイ人達の対応に追われる日々なのですが、いつものようにクダラナイことで入院中の患者の文句を聞いていました。

 

「病棟の洗濯機がいつも一杯で使えない「看護師が薬をシートから出さずにそのまま渡してきた「あの男性患者が私に付きまとってくる(妄想)統合失調症って言われてすごい傷ついた。どうしてくれるのこの気持ち。(知らんがな)「看護師にもっと客観的に自分を見直したらと言われて腹がたった「薬を渡す時間は14時じゃないとダメなんです。いつも持ってくるのが時間通りじゃないんです。」相変わらず不平不満を感じる閾値が低いなあ、と感じながら話を聞いていた。

 

こっちは金払ってるんだよ!!それぐらいの対応はしてくれて当たり前だろ!!

 

?????

 

甲高く言われたその言葉を最初は理解できなかった。?マークが5つくらい自分の頭にちらついた。ギャーギャー怒鳴られている言葉が入ってこず、自分の頭の中でグルグルと思考が回っていた。

 

ってか、お前生活保護だから医療費無料だろ!!

 

今日も無料で医療サービスを受けている生活保護者に外来でも入院でも怒鳴られる日々を耐え忍ぶ。

 

自分も寝れない。死にたい。気分は激落ち。言いたいことをぶちまけて気持ちよさそうに帰っていく患者の後ろ姿を見ながら、そう思う精神科医なのであった。